経産省が設置した障害物による事故と、テントひろばへの様々な妨害に対する抗議•要請書

声明

 

第1  事故事実

2012年1月11日20時半頃、経産省前を通行中の歩行者(以下「被害者」といいます)が、霞ヶ関周辺地図を見るために、経産省が設置した鎖及びポールを乗り越えようとしたところ、足を取られ転倒した上、同省設置の鉄製掲示板の土台部分の角に額をぶつけ、怪我を負うという事故がありました。

上記霞ヶ関周辺地図は、経産省正門に向かって右側に設置されているものです。この地図は、経産省警備課が昨年11月12日11時頃に設置した鎖及びポールの内側にあり、被害者は地図を見るために、鎖及びポールを乗り越えなければなりませんでした。また、被害者が額をぶつけた鉄製掲示板は、事故発生日と同じ1月11日の14時半頃に経産省による抜き打ち防火対策査察により、新たに2つ設置されたうちのひとつです。

 

第2  経産省前テントひろばの対応

被害者は、額を切るという傷害を負い、額からは大量の血がぽたぽたと流れていました。事故発生時、私たちは経産省前テントひろば(以下「テントひろば」といいます)の第1テント内にいましたが、「ごんっ」という鈍い音を聞きつけて外へ出たところ、額から血を流していた被害者を発見しました。すぐに止血などの応急措置をし、パイプイスに腰掛けて頂き、事故状況を聞きつつ、救急車を呼びました。

しばらくして救急車が到着し、搬送病院が決まった時点で、私たちも後から搬送病院に駆けつけて被害者にお会いし、状態を確認しました。幸いなことに被害者の意識は明瞭で、自由に立ち歩くこともできる状態でした。救急隊員の応急処置もあり、流血は止まっていました。事後経過が心配だったので、テントひろば側の連絡先をお教えしたところ、テントひろば側の対応にとても感謝してくださり、後日ご連絡くださるとのことでした。

第3  経産省警備課の対応

事故発生後、定期的にテントひろばを査察しビデオ撮影などしている経産省警備課職員2名と警備員1名がテントひろば前へ来ました。そこで、私たちは状況説明をしつつ、このような鎖やポールがあることによって負傷者が出た旨抗議したところ、警備課職員1名は「あ~あ~、これは大事件だねぇ」などと発言しながら持参していたビデオカメラで私たちを撮影し始め、事故の責任を私たちになすりつけるかのような行動に出ました。さらに、他の職員1名は「テントがあるからこうなるんだ」などと発言し、被害者に声をかけたり、救急車を呼ぶなどの対応をしませんでした。

私たちが救急車を呼んでいる間に、被害状況の重大さに気づき、救急箱を持参したり、被害者から話を聞いたり、私たちの状況説明を聞き、事故の全容を認識したようでした。しかし、その間も職員1名は無断でビデオ撮影を続け、所属や氏名を尋ねても応じず、撮影根拠を尋ねたところ、私たちにビデオカメラを向けているにもかかわらず、職務内容を撮影しているなどと答えるばかりでした。

 

第4  事故における経産省の責任

 今回被害者がつまづいた鎖及びポールは、昨年11月12日11時頃に、経産省職員10名、警察官50名がテントひろばへ大挙して押しかけ、一方的に設置したものです。テントひろばには、子どもからお年寄り、ハンディキャップを持った人など様々な方が訪れます。鎖及びポールが設置されて以来、つまずく人が後を絶ちません。成人男性のひざ丈ほどの位置に張られた鎖及びポールは、転倒事故を招く可能性が極めて高い危険な障害物です。ただでさえ危険な鎖にラミネート加工を施されたプラカードが隙間なく貼られていることで、転倒事故の危険性が高まっています。

また、今回の事故では、比較的軽傷で済んだものの、鉄製の鋭角の土台に頭部をぶつければ、脳に重大な機能障害を負う可能性もありえます。さらに、わずか数センチ下をぶつけていれば、被害者の眼球を直撃し、失明の可能性も考えられる状況でした。

私たちは、昨年11月15日、経産省に対し、鎖及びポールは大変危険な物であるから撤去してほしい旨の申し入れをしましたが、いまだに回答がありません。事故は明らかに鎖及びポールを設置し、これを放置し続けてきた経産省に責任があります。

 

第5 事故の意義と鎖などの不当性

そもそも今回の事故の原因となった鎖及びポールは不当な障害物です。いわゆる3.11の東京電力福島第一原発の大事故が起きた今、人々が原子力政策を推進し続けた原発事故の責任者である経産省の前で原発反対の声を上げるのはあまりにも当然の権利であり、世界の常識です。

それでも私たちはテントひろばの維持のため、何度も経産省と交渉や申し入れを重ねてきました。それを何度も暴力的に封鎖しているのは経産省の方です。障害物の設置だけでなく、毎日朝や夜に抜き打ち査察と称してビデオカメラで撮影しながらテント内に立ち入り、難癖をつけてきているのです。

2012年1月11日の「査察」で置かれた鉄製の掲示版という危険な障害物により、同日中に早速歩行者が怪我をしました。それにもかかわらず、事故の責任をテントひろば側になすりつけようとする経産省職員の態度は、いまだに原発を止めないことと同様の経産省の体質を明らかにしたといえます。

 

第6  要請

私たちは今回の事故の原因をつくった経産省の対応及び事故後の経産省職員の対応に強く抗議し、経産省に対し、改めて以下を要請します。

1 テントに張り巡らされた危険かつ不当な鎖及びポールを直ちに撤去すること

2 その他の危険かつ不当な警告看板や鎖に貼りつけられたプラカードを直ちに全

て撤去すること

3 朝・夜の抜き打ち「査察」と称する嫌がらせを即刻やめること

4 直ちに全ての原子力発電所を停止し、再稼働もさせないこと

 

2012年1月12日

経産省前テントひろば 

 

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